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死者確認からもうすぐ四年 鈍る危機意識

2009年4月27日 rescuenow

indonesia_repo_0904_1.jpg庶民に人気のアヤム・ゴレン(鳥の唐揚げ)を揚げる屋台の店主。1品約5,000―10,000ルピア(約50―100円)で、ご飯や野菜と一緒に食べるのが普通(筆者撮影)

 先月末、リアウ州プカンバルで二歳の男児が鳥インフルエンザに感染し、治療を行っていた病院で死亡した。地元メディアによると、同州では四月中旬にかけ鶏などの家禽(かきん)の大量死が発生し、検査の結果、鳥インフルエンザに感染していたことが分かった。

 世界保健機構(WHO)の今年四月二十一日までの統計(http://www.who.int/csr/disease
/avian_influenza/country/cases_table_2009
_04_21/en/index.html)によると、インドネシアでは、二〇〇五年に十三人、二〇〇六年に四十五人、二〇〇七年に三十七人、二〇〇八年に二十人と死亡数が推移しており、〇六年以後は減少傾向にある。しかし〇七年、〇八年ともに発生件数、死亡者数ともに世界で最も多く、予断を許さない状況が続いている。

 インドネシアでは今年に入り、五人が鳥インフルエンザによる死者の報告があった。しかし肌感覚では、一昨年から昨年に掛けて過熱したパンデミック(世界的大流行)発生や抗インフルエンザ薬の備蓄、準備の対策に関する報道は、一時期よりは収まったかに見える。

indonesia_repo_0904_2.jpgリアウ州で起きた鳥インフルエンザ感染について報道する地元紙。「男児の死後、広がる鳥インフルエンザ」(=写真右見出し)とある(筆者撮影)

 養鶏場や農家で発生した家禽の大量死、焼却処分も、これまでに幾度となく報道されてきたが、インドネシアの国民もその手のニュースに慣れてきてしまったのか、脅威とされてきた鳥インフルエンザへの危機意識が鈍っているように感じる。政府の対策の遅れにしても然りだ。

 東西約七千キロに一万七千五百もの島があり、三百以上の民族が住んでいるインドネシア。感染者の死亡や家禽の大量死も、おのずと個人個人にとって遠隔地のニュースとしてとらえられる。鳥インフルエンザへの国全体の世論の関心も高まりにくい。  デング熱や腸チフス、結核など、雨季になると毎年、インドネシアの首都ジャカルタでも流行が確認される。貧困率の高いインドネシアでは、初期治療を受けられずに死亡するケースも多く、感染拡大の抑制など大きな問題を今も抱えている。

(インドネシア在住記者・岡坂泰寛)