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鳥フルから新型インフルへ インドネシア政府は対策に自信
2009年5月18日 rescuenow
5月14日現在で、国内で豚由来の新型インフルエンザ(H1N1型)の感染は確認されていない。インドネシア政府は先月末、北米で豚インフルエンザの感染拡大の懸念を受け、豚肉の輸入禁止や北米からの体温検査を実施することを決めた。
大通り沿いに出されている市場。果物から鶏肉まで庶民の台所を支える=中央ジャカルタ・タナアバン、筆者撮影
ジャカルタ中心部、旧ホテル・インドネシア前の夜景。ジャカルタでは、都心部と地方で発展に大きな差がある=筆者撮影
鳥インフルエンザ(H5N1型)での死者が現在最も多いインドネシアではこれまでにタミフルの備蓄や指定病院の設置、大流行(パンデミック)保健省とボランティアによる訓練を進めており、新型インフルエンザへの対策もその延長線上あるとも見られている。 政府は当初、メキシコや米国の国民の入国禁止を検討するなど初期対応から今後の新型インフルエンザ問題の展開に注視する方針を見せた。先月28日にはいち早く体温検査を行うサーもスキャナーを全国各地の主要空港に設置するなど対策を進めたほか、観光の島として昨年は年間208万人の観光客が訪れたバリ島では、キリスト教徒が多く、豚肉を食べる人が多いため、養豚場などでの検査を初期対策として実施するなど、対応を進めた。 また、新型インフルエンザへの対策予算として380億ルピア(約3億5000万円)を充てた。
警戒レベルに合わせ対策強化
世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒レベル「フェーズ5」に引き上げ、インドネシア政府はそれに合わせて、感染者・死者数が最も多かったメキシコへの渡航中止勧告を行ったのが4月30日。一方で政府は国内での感染は依然として確認されておらず、冷静な対応を心がけてほしいと一環として国民に呼び掛けており、流行への懸念による不安が拡大しないよう対策を進めた。
ジャカルタ特別州では豚の解体業者の郊外移転を検討。また州レベルの豚の移動に対してのサンプル調査や血液検査、加工品の検査を強化し、地方での草の根レベルでの対策も同時に進める方針を打ち出した。
現地の邦人社会も敏感に反応
鳥インフルエンザの対策として企業はこれまでに、パンデミック発生時の会社として、緊急時に向けた行動計画や日本人駐在員スタッフと家族の帰国の検討、緊急時へ向けた航空券の取得などの対応を練ってきた。新たに拡大の不安が高まった新型インフルエンザの流行にも敏感に反応し、再度、渡航自粛を社員に呼び掛けや日本から駐在員の派遣延期を検討、実施する企業もあった。
国内三都市に在住している邦人200人以上が参加して行われるスポーツ大会も、豚インフルエンザの感染拡大を懸念し、今年は開催を見送った。毎年バリで開催されるスポーツ大会は、日本人二人を含む202人の死者と300人以上の負傷者を出した2002年のバリ島爆弾テロをきっかけに、観光業や経済の落ち込んだバリを元気付けようと始められたもので、中止は初めてのこととなった。
日本大使館も新型インフルエンザに対する説明会を急遽実施。新型インフルエンザは弱毒性であることや家庭でできる手洗いやうがいの徹底などを呼び掛けた。現在、インドネシアの在留邦人の数は約1万1000人。昨年より微増する流れで推移しており、首都圏で約7000人、バリ島で約2500人、スラバヤで約700人と続いている。
国内で疑い例増加、感染者は現在「0」
インドネシア国内で感染疑い例が数件確認され、15日現在までのところ、いずれも感染中か陰性となっている。ジャカルタ特別州の隣の西ジャワ州バンドンでは、確約航空会社大手エアアジアの操縦士が、新型インフルエンザと似た症状を発症し、新型インフルエンザの疑いが強まった。検査の結果は陰性だったが、新型インフルエンザウィルスの上陸に国民の不安が高まった。
ただ新型インフルエンザウィルスが弱毒性で、空港での検査が徹底されていない状況があるなどの状況を想定すると、すでにウィルスが上陸している可能性もある。市民や在留邦人など外国人も、感染者がまだ確認されていない状況でも、家庭や企業でできる対策を迅速に行うことが求められている。
アジアでは、日本のほか中国や香港、韓国、タイで新型インフルエンザの感染が確認され、すぐそこまでウィルスは来ていると言える。
また同時に鳥インフルエンザの対策を政府は強化していくべきで、並行して実施していく必要があり、保健省は対策へ向けた予算の確保から人員増加など積極的な対策が必要となってくる。


