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新型インフルエンザA(H1N1)企業の対応に関する実態調査について
2009年12月18日 rescuenow
株式会社レスキューナウでは2009年11月26日(木)~12月4日(金)まで弊社お客様と本サイト「新型インフルエンザ対策.jp」宛てに4月末に発生した新型インフルエンザA(H1N1)に対するこれまでの企業の対応についてのアンケートを行いました。アンケートにご協力いただきました方は大変ありがとうございました。
ここにその内容の一部を公開いたします。
1.調査概要
1)目的
2009年4月にメキシコで新型インフルエンザが発生して10ヶ月。日本国内でも蔓延が進み、各企業で危機管理担当者が、対策に追われている。一方、この病気は20歳以下の感染が大多数で、企業で働く労働者の年齢層はあまり感染しない傾向があり、対策内容を変更している企業もある。 現在の企業・団体の新型インフルエンザA(H1N1)への対応状況を分析することにより、今後想定されるリスク(H1N1の第二波やウィルスの変異、H5N1のヒト-ヒト感染等)への対応(危機管理対策・事業継続計画等)を立案する上で、参考となる情報を提供します。2)期間
2009年11月26日(木)~12月4日(金)3)対象
企業・団体における危機管理・事業継続の意思決定権者様並びにご担当者様4)実施方法
WEBサイトでのアンケート調査5)設問
(1)現在の対策全般について (2)家族の感染での自宅待機について (3)ワクチンの接種について (4)強毒化への対応 (5)対策で困っていること6)有効回答数
112社7)回答者の属性
(1)所在地
東京都 :68名
大阪府 :10名
兵庫県 :4名
その他 :30名
(2)社員数
100名以下 :28名
101~300名 :21名
301名~1000名 :18名
1001名以上 :45名
(3)新型インフルエンザ対策に関する立場
対策を決定する立場 :26名
対策を具申する立場 :66名
調査等するメンバー :10名
対策を受け取るメンバー(ユーザー) :10名
2.調査結果(アンケートの一部になります)
質問:新型インフルエンザ対策を社内で継続していますか
ほとんどの企業で対策を継続しているが、解除している企業も5%弱見られる。
質問:継続中の方:現在の対策について選択ください
全体の約4割が、事前に作ったH5N1のマニュアルを改訂し、対応している。一方、10社については、H5N1と同じ対策の運用を行っている。
質問:現在運用している対策を選択ください(複数回答)
設置が約86%、次いで多かったのが、家族の感染時のマスク着用だった。両方の対策を行っている企業が61社あった。
質問:家族が感染した場合、社員である本人を自宅待機または在宅勤務をさせますか
未成年での感染は多いが就労世代での感染が少ないことから、以前は感染拡大防止のために自宅待機をさせていたのが、出社へオペレーションを変更したという企業が23%ある。変更した企業には社員数や業種による有意差は見られなかった。
質問:今後強毒化した場合、対策を変更する準備を用意していますか

4割弱がすでに準備を行っており、85%で強毒化に対する対応を視野に入れていることがわかった。
質問:強毒化へ対応を変える判断となるトリガー情報は何でしょうか。
(テキストでの回答を単語の出現から複数回答方式に変更)| トリガーとする情報 | 回答数 |
| 致死率の上昇 | 18 |
| 感染率:感染者数 | 8 |
| 国や自治体の正式宣言/対応の変更 | 8 |
| 厚生労働省からの(国内情報)報道から判断 | 7 |
| ウィルスの変異情報 | 7 |
| 感染者の症状の変化(重症患者の増加) | 5 |
| 世間動向/社会状況 | 4 |
| 欠勤率などの自社社内情報 | 2 |
| WHOの(海外からの)情報 | 7 |
| WHOの正式宣言 | 1 |
| H5N1ウィルスの感染を確認したら | 1 |
有効回答数:49
致死率やウィルスの変異情報を判断材料としている担当者が多い。フェーズの変更など公式情報や報道にとらわれたくないのか、「独自での判断」「総合的判断」「自社で決定する」と積極的に自社で判断する記述が多く見られた。
海外情報より国内の情報と回答する方が多い。また、この半年の経験から、致死率や感染率、変異情報などの客観情報を判断材料にしている回答が多い。
2-5.回答のコメントについて
以下は、2009年4月以降の新型インフルエンザA(H1N1)対応時に悩んだこと、困ったこと、自社でうまく行った運用等についての回答です。| 事業継続オペレーションに関すること | 10 |
| オペレーション緩和のタイミングに困っている | 5 |
| 季節性インフルエンザの流行期に入り、区別がつかなくなること | 3 |
| 国の対応が刻々と変化する。 | 2 |
| 社員の意識の低下 | 5 |
| 感染者に対する対応 | 4 |
| ワクチンについて | 3 |
| 強毒化/H5N1への対応 | 2 |
| その他 | 6 |
3.考察
アンケートから、危機管理担当者の現在の置かれている状況が幾つか垣間見える。
1)現在の新型インフルエンザA(H1N1)の感染状況では、危機管理体制を縮退(緩和)させた方が良いと考えている企業や、すでに緩和(家族感染での自宅勤務を出社へ変更等)した企業が多く見られる。しかし、緩和のタイミングをいつ、何を理由ですべきか判断に迷う意見が多く見られた。
2)長期の危機管理体制を通じて、今までは紙の上で作られていた危機管理計画を実際に運用することで、危機管理のあり方や長期の運用に対する問題点が表面化している。幾つかの企業ではそれに対する修正・見直しを行っている。
3)強毒化やH5N1に対する準備に対しては、85%の回答で対策を考えているという回答だった。その変化に対する判断としては、致死率、感染率などの現段階からの変化を判断材料とする意見が見られた。今後も感染に対する正確な情報収集のしくみを社内で持つことが重要と考えられる。
4)今後の状況の変化における自社の危機管理運用の変更は、WHOや厚生労働省の固定されたフェーズ情報でなく、「自社の独自判断」「主体的に」と回答する企業が多く見られた。
このことは、4月に発生した新型インフルエンザが拡大に至る中で、公的機関の判断やフェーズ情報が絶対的指数としてトリガーになりうるものと定義していた。しかし、状況によって発動されない場合や、事前に決まっていた定義がいきなり変更されるケースがあった。そのため企業の危機管理上「自社で独自に判断」し、主体的に動かないと企業が守れないと担当者が考え、変更を行っているものと思われる。
以上


