日本テレビ放送網株式会社様

日本テレビ放送網株式会社

日本テレビ放送網株式会社

1952年創立。1953年に関東広域圏を放送エリアとして開局・本放送を開始した国内初の民放テレビ局。ニュースの相互ネットを目的に30社が加盟するNNNと、日本テレビの番組を供給する29社が加盟するNNSをネットワークに持つ。2018年には5年連続となる「年間視聴率三冠王」(全日・プライム・ゴールデン)、と「年度視聴率三冠王」(個人視聴率では6年連続)を記録。近年は定額制動画配信サービス「Hulu」の国内向け事業継承や、ラグビーワールドカップ2019日本大会の主要放映権取得で注目を集めたほか、地上波で培ったコンテンツ制作力をリアルなイベントや、通販、教育、生活・健康などの事業に広く展開し、総合コンテンツ企業として放送関連ビジネスを進化させている。

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(左)報道局 ライブソリューション部 部長 小寺 勝馬 氏
(右)報道局 サイバー取材班 プロデューサー 末岡 寛雄 氏

大規模災害発生時の命を守る報道を「レスキューWeb MAP」が支援
各種情報をリアルタイムに可視化する理想的な電子地図をカスタマイズで実現

POINT

  • 社員が活用しやすいポータルで各種情報を集約し取材力を補完
  • 災害緊急特番で活用する地図を迅速に作成し、リアルタイムに情報を提供
  • 平時から24時間モニターに情報を掲示し、記者の煩雑な取材負担を軽減

報道局社員が活用しやすいように
視認性の高いポータルで情報提供

2017年7月の九州北部豪雨や、2018年7月の西日本豪雨に続き、2019年には9月の台風15号、10月の台風19号による大規模な風水害が連続して発生するなど、100年に1度の規模の災害がほぼ毎年のように私たちの生活を脅かすようになる中、日本テレビ放送網株式会社(以下、日本テレビ)は、「命を守る報道をどのようにおこなうべきか」をテーマに災害情報の提供について取り組んでいる。

同社が災害報道のあり方を根本的に変えたのが、2011年の東日本大震災だと語るのは、日本テレビ 報道局ライブソリューション部 部長 小寺 勝馬氏だ。「当時は津波のライブ映像を伝えることに必死でしたが、さらに有効な情報が提供できたのではないかという反省から、報道局の中に災害報道委員会を作り、かなりの時間をかけて検証しました。現在は、字幕や文字スーパーなどで、分かりやすいシンプルな言葉を使うようにして、少しでも多くの命を救うための報道を考えています」。
日本テレビでは、2007年からデータ放送でレスキューナウ提供の鉄道運行情報を表示していた。さらに2015年から、レスキューナウの危機管理情報センター(RIC24)が、24時間365日、有人体制で配信する自然災害や交通・ライフラインなどの危機管理情報を、リアルタイムに閲覧可能な「レスキューWeb」を導入。その後、データ放送に続き、L字放送でも2017年から鉄道運行情報などの活用を始めた。
「当社の報道局では、毎年、災害報道訓練を実施し、伝えるべき情報をどのように取材・報道していくかを常に模索しています。しかし、社会には交通や河川、気象などの膨大な情報があり、当社だけの取材力だけでは追いつかない限界も感じていました。それを補い、報道局社員が活用しやすいように視認性を高めたポータルで各種情報を集約できるのがレスキューWebだったのです」と小寺氏はいう。

報道局で独自に各鉄道会社に取材をして情報を収集するなど多くの手間と時間がかかっていたが、レスキューWebの運用開始後は、情報覚知の負荷軽減など労力を大幅に削減。日本テレビの取材力にプラスアルファの相乗効果も生まれたという。
災害情報

災害情報をリアルタイムに可視化
高機能な電子地図を低コストで実現

その後、日本テレビが“命を守る報道”を実現する上で課題としたのが、「情報を面で伝える」というテーマだった。日本テレビ 報道局 サイバー取材班 プロデューサー 末岡 寛雄氏は、「広域災害が発生すると、テレビの情報は速報性を優先し映像と文字で伝えることがメインとなるため、視聴者にとってはどこで・何が起きているのかが分かりにくくなるのです。そのため、今起きている状況を視覚的に“面”で伝えることで、そこから先の命を守る行動が見えてくるはずだと考え、手段のひとつとして地図に注目しました」と話す。

災害報道委員会でも、地図が有効だと考えていた。「当初は白地図に情報を手で書き込んだり、付箋を貼ったりしたアナログな方法を試していました。その後、いくつかの書き込めるタイプの地図ソフトも試したのですが、使い勝手に限界があり、情報を書き込むと地図自体が見づらくなるなど、放送に活用できるレベルには達しませんでした」と小寺氏は振り返る。しかも、電子地図を使いやすいようにカスタマイズすると、莫大な費用がかかるため、導入は困難に思えた。

そんな悩みを解決してくれたのが、レスキューWebの地図オプション「レスキューWeb MAP」だった。 「それは、レスキューWebで提供される各種の情報が自動的に地図上へリアルタイムに可視化される、ほぼ理想的な電子地図でした。他の地図よりも格段に高機能、かつ低コストで導入が可能なため、これこそが必要としていた『面で伝える』情報だと感じたのです」と小寺氏は述べる。

ただし、法人の総務など社内利用を想定したオプションとしてのデザインや機能のため、テレビ放送に活用するにはいくつか手を加える必要があった。そこで、2018年の夏頃から導入を前提としたカスタマイズの検討をおこなった。

日本テレビ向けにおこなったカスタマイズは主に次の3つの機能が盛り込まれた。1つ目は「投稿情報表示機能」。記者が独自に取材した情報などを地図上にインサートする機能で、デスクが内容をチェックして承認を得たものだけを書き込むことができる。
2つ目は「画像差し込み機能」。視聴者が視覚的に理解しやすいよう、災害や事件に関連した画像を地図上に掲載することができる。これまでは画像を扱う専門の部署に依頼しなければならなかったが、今後は登録するだけで画像を表示可能にするため、活用する機会が増えると予想されている機能だ。
3つ目は「距離測定機能」。災害や事件・事故が発生した場合、主要駅など地域のランドマークからどの程度距離があるかなどを可視化できる。

カスタマイズではこれらに加えて、一般視聴者がテレビ画面からでも見やすいよう地図上のエリア別に色味のコントラストを調整する機能や、線路・道路などを強調した特別な地図も選べるようにしている。

ベンダーとユーザーの関係を超えて
命を守る報道のあり方を一緒に追求

カスタマイズされた日本テレビ版レスキューWeb MAPは、2019年6月から本格的に運用を開始した。
レスキューWeb MAPでは主に2つの効果が確認されたという。1つは、災害報道にも活用できる有効な地図の迅速な作成。台風15号の緊急特番では、CG部門に地図作成を依頼せず、レスキューWeb MAPの画面をメインに報道した場面が多かったという。末岡氏は、「刻々と変わる状況にレスキューWeb MAPは威力を発揮しました。特に災害時の特番を組む場合、地図を手作業で描画していたのでは追いつきません。次々に入って来る異なる情報を同一の地図上に重ね合わせて更新していくことで、被災状況を正確に伝えることができます。日本テレビの独自情報と、レスキューWeb Mapの自動プロット機能が相乗的にミックスされた結果、ほぼリアルタイムな形で高密度の情報提供が可能になりました」と話す。

もう1つは、平時からの危機管理情報の活用。レスキューWeb MAPでは、どこで・何が発生しているのかの基本情報が一元管理され、直感的に認識しやすくなるため、報道フロアでは平時でも24時間大型画面にモニター表示されている。小寺氏は、「記者やディレクターがインターネットで検索したり、自治体や企業に電話でローラーする手間が削減され、必要な情報が容易に覚知できるようになったことから、有事の際にはよりコアな取材に集中することが可能になりました」と評価する。

今後、日本テレビでは、レスキューWeb MAPを系列各局にも積極的に活用を促していくことで、速報性や利便性を向上させることを計画している。また、各自治体の持つ避難所情報や病院の受け入れ先指定情報などを加えていくことも視野に入れているという。 「最初にレスキューWeb MAPのデモを見せてもらった時から、レスキューナウの防災に対する取り組みの使命感と、日本テレビのメディアとしての使命感が、非常にマッチングしていると感じました。だからこそ、多くの命を救おうという熱い思いが一緒になって優れた開発につながったと信じています。今後も、ベンダーとユーザーという関係を超えたパートナーとして防災に関する議論を進めながら、命を守る報道のあり方を一緒に追求していきたいと思っています」と小寺氏は語る。

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