キユーピー株式会社様

キユーピー株式会
危機管理室・ロジスティクス本部

1919年に創業し、マヨネーズやドレッシングなど日本初の商品を多く生み出してきた。調味料のみならず医薬品・化粧品原料など幅広い領域での製造販売を実施している。グループとして市販用、業務用、海外、フルーツ ソリューション、ファインケミカルなどの事業を展開。海外 10カ国、日本では90の拠点 がある。連結売上高は4,550億8千6百万円、従業員数は10,642人(2023年11月期)。

一目で全国700拠点以上の被災状況がリアルタイムで把握でき、
製造から流通まで各部署の判断・実行スピードが飛躍的に向上!

導入前の課題
  • 災害状況の情報源を複数チェックしなくてはならないため集約に手間と時間がかかっていた。
  • 全国のグループ事業所や物流拠点の状況を迅速に把握する必要があるが、一つひとつ災害情報と突き合わせて拠点に影響が無いか確認しなければならなかった。日本全国を俯瞰的に捉える必要性も感じていた。
  • 災害状況によって、配送車や各拠点の従業員の出社を止めたり、救援物資を手配したり、生産量を調整したりする必要もあるため、より迅速に状況把握をしたいと考えていた。
導入の決め手
  • 信頼性が高い正確な情報を得られる
  •  災害情報をリアルタイムに、かつ、網羅的に把握できる
  •  一目で状況把握できる
導入の経緯
  • 経営トップが同業他社からレスキューナウのサービスを勧められた。地図上で災害状況を一元的に把握できることから、検討を開始。
  •  正確な災害情報をリアルタイムかつ網羅的に把握できるか、使い勝手の良さはどうかといった検討事項をクリアしていたことから導入を決定。
 得られた効果
  •  全国の災害状況が一目でわかるため、経営層から各部署まで、それぞれに求められる判断を迅速に実行できるようになった。気持ちに余裕ができ、それぞれがやるべきことに集中できるのも大きい。
  •  災害直後の「電話ラッシュ」がなくなり、コミュニケーションを最適化できた。
  • 1週間、情報を遡ることができるため、振り返りが容易。BCP対策の随時アップデートに役立っている。
  •  被災エリアの配送に当たっては、配送ドライバーの安全に配慮した運行判断が早く行えるようになった。(立ち往生の防止など)

キユーピーさんは2019年に創業100周年を迎えました。改めて、持続的成長を実現させてきた理由と、今後の展望をお聞かせください
キユーピーというとマヨネーズを連想される方が多いと思います。あえて卵黄タイプという難しい製法に挑み、残った卵白もケーキやかまぼこ、パンなどに活用してきました。また、お惣菜のサラダをつくる会社からいただくご要望にお応えしてきたことで、調味料の技術と用途を拡げるとともに、ポテトサラダなどの惣菜分野を発展させてきました。こういった幅広い事業展開に加え、さまざまな販路を持ち、内食・中食・外食市場それぞれにバランス良く商品をお届けしているのが当社グループの特長です。今後も次の100年に向けて経営基盤を強化し、社会課題の解決に貢献することで持続的な成長をめざしていきます。
グローバルに展開していらっしゃいますが、日本の拠点数はどのくらいになりますでしょうか?
当社グループの拠点が約90カ所、物流拠点も約90カ所となっています。それと所在地が同じところもいくつかありますが、物流拠点が90カ所となっています。また、原資材メーカーさんなど緊密に連携しているパートナー企業が多数あり、災害発生時など有事の際には700カ所以上の状況を把握する必要があります。危機管理室は、そうした危機発生時に緊急対策本部の運営を担当するほか、平時は有事に備えたリスク予防活動を実施しています。
危機管理室のように、特化した組織を設置されていることからも、BCP対策を重視していることがうかがえます
以前は総務部門で災害対応などをしていたのですが、やはりグループを横断したBCP対策が必要だということで危機管理室が編成されました。不測の事態が起きた際、どれだけの生産が可能なのかをすぐに判断しなければなりませんので、様々な事態を想定したマニュアルと対応システムの整備をしています。自然災害への対応としては、安否確認システムや、全国の生産可否状況を確認するシステムを導入しているほか、社内ポータルサイトとして災害対策掲示板を運用し、各部門の災害対策担当メンバーからの状況報告がそこに集約される形にしています。
BCP対策として、非常にしっかりとした体制とシステムを整備されている印象ですが、なぜさらにレスキューナウの「レスキューWeb MAP」を導入しようということになったのでしょうか?
従業員の安否確認はできますし、各拠点の状況を確認するデータベースも整っていましたが、情報収集の点で弱さを感じていました。たとえば地震のとき、どのエリアがどんな被害を受けているのか、テレビやWebなどいろいろなメディアから収集し、Excelシートなどに集約する必要があります。その作業だけでも手間がかかりますし、拠点の所在地と突き合わせないといけませんので、全国の事業所やパートナー企業など関係先の状況を把握するのは簡単ではありませんでした。しかもその作業を、休日や夜間であっても災害が発生すれば行う必要があります。

情報を取りまとめる段階でもこうした手間がかかるものですから、各部署が実際に判断できるようになるまでには、さらに時間がかかります。災害の状況によっては、ドライバーの安全確保のため物流拠点から配送車両を出すのを止めなくてはなりませんし(※1)、ベビーフードや介護食といった支援物資の手配も早急に始める必要があります(※2)。

そうした課題を解決するには、素早い情報収集と一元的かつ俯瞰的な状況把握が求められます。何か良いシステムはないだろうかと探していたところ、当社の社長が同業他社から紹介されたのがレスキューナウさんの「レスキューWeb MAP」だったのです。
※1:国土交通省は2020年2月、「輸送の安全を確保するための措置を講じる目安」を設定。暴風雨や降雪時の判断基準を示している。
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001330342.pdf

※2:キユーピーのベビーフードと介護食(一部)は公益社団法人日本栄養士会「日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)」の災害備蓄品に採用されている(アレルギー配慮商品も含む)。
https://newscast.jp/attachments/A3l216nGMFFFSqA7X22a.pdf
経営トップからの紹介とはいえ、実際に運用される立場から検討するポイントもあったかと思います。どのような点をチェックしたうえで導入を決定されたのでしょうか?
【導入の決め手1:正確な情報】
サービスを導入するにあたって、正確な情報を確実に得られるかどうか、その点がもっとも気になっていました。レスキューナウさんの情報は、正確で信頼性が高いものでした。

【導入の決め手2:網羅的に確認可能】
信頼性が高い災害情報をリアルタイムに、かつ網羅的に確認できるシステムがほしかったので、MAP上で災害情報を一元的に把握できる「レスキューWeb MAP」はうってつけでした。従来は、「東京都で震度5強」といった一般的な情報もメディアを参照して入力していたのです。

【導入の決め手3:一目で状況把握できる】
そのうえで、事業所や物流拠点の所在地と突き合わせてようやく「この事業所は被害が大きい」という判断ができたのですが、「レスキューWeb MAP」はそうした面倒なプロセスを経ることなく、一目で状況把握ができるのが導入の決め手となりました。
レスキューWebMAP2
「レスキューWeb MAP」の導入によって、従来のBCP対策とどのような違いが出ていますでしょうか?
状況把握までの時間が圧倒的に短縮されました。それによって、余裕ができました。気象庁で発表される警報をはじめ、メディアで報道されるような基本的な情報は「レスキューWeb MAP」で確認できることがわかっていますし、さまざまな“目安”を素早く立てることができますので、各部署がするべき判断に集中できます。以前なら多数のメディアを目まぐるしく横断して情報収集していましたが、最新情報がすぐ更新され、しかもまとまっているので大変助かっています。

たとえばロジスティクス部門では配送をどうするか、できるだけ早く判断しなければならないのですが、以前はテレビやWebの情報や、物流パートナーからの連絡を待つしかありませんでした。物流拠点が被災しているかどうかもわからないことが多かったので、情報収集にはかなり苦労していたのですが、「レスキューWeb MAP」ならば道路状況や災害発生エリアの把握ができ、ある程度の予測も出来るようになりました。また豪雨や豪雪などは、車両の立ち往生など、ドライバーを危険に晒すリスクに繋がりますので、早く判断できるのはドライバーの安心につながります。あと細かいことですが、システムへのログインが簡便なのも、緊急時にストレスなく対応できる要因だと感じています。
災害の度合いによっても変わると思いますが、災害発生時はどのようなフローで対応されているのでしょうか?
災害が発生したら、まずは「レスキューWeb MAP」で被災エリアの概況を掴み、そのうえで各部門の担当者が社内ポータルの災害対策掲示板に状況を報告するフローになっています。その早い段階から、危機管理室は経営層への報告も行います。従来は、被災エリアの状況がすぐにはわからなかったので、電話やメールが飛び交っていました。しかし今では、ある地震のときなど発生10分後には経営層へ第一報を入れ、1時間以内にはより詳しい概況を再度報告することができるようになりました。はじめの情報収集の時間の短縮で、全体の対応も飛躍的に向上したと感じています。
そのほか、実際に運用していて便利だと感じている部分はございますか?
最新の情報がすぐ更新されるだけでなく、1週間前まで遡ることができるのはとても便利です。余震が発生したときや、少し前まで問題がなかった道路が冠水しているとか、振り返りを含めた立体的な情報管理ができるので、経営層に説明するときにも重宝しています。BCP対応をする部署にとっては欠かせない、スグレモノのシステムではないでしょうか。
今後、レスキューナウおよび「レスキューWeb MAP」にどのようなことを期待されますか。対応についての感想も併せてお聞かせください
新たな機能が随時アップデートされ、どんどん使い勝手がよくなっていると感じています。実は、河川情報は当初搭載されていなかったのが、ご要望をお伝えしたところ反映いただきました。そうやって親切丁寧に対応いただけるのは、大変心強いです。今後も、新たな情報や便利な使い方などのアドバイスを期待しています。

キユーピー株式会社様が導入した
レスキューWeb MAPとは

レスキューナウ
株式会社レスキューナウ
東京都品川区西五反田7-20-9 KDX西五反田ビル1F
TEL:03-5759-6775(平日9時-18時 受付専用)
ISMS-AC
IS 610416 / ISO 27001
登録組織:株式会社レスキューナウ
登録範囲:本社、不動前オフィスにおける
「危機管理サービスのシステム運用」「コンテンツ配信サービスのシステム運用」
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