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熊本地震から4年

■この記事の情報は、2020年4月16日現在の情報です。

この記事の目次[非表示]

  1. 1.熊本地震の概要
  2. 2.熊本地震・前震の被害
  3. 3.熊本地震・本震の被害
  4. 4.熊本地震被災地の現在

こんにちは。 レスキューナウ ブログ担当です。

本日、2020年4月16日は、熊本地震の本震から4年が経った日です。 熊本県内で大きな被害が発生し、大分県など隣接する県でも被害が及びました。 また、いずれも震度7の前震と本震が発生し、震度7が設定された1949年以降で初めて、同一地域で連続して震度7の地震が発生しました。 今回は、その熊本地震を振り返ってみます。

熊本地震の概要

2016年4月14日21:26頃、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5、最大震度7の地震が発生しました。この地震は後に、熊本地震の前震として扱われます。 2日後、実質的には前震の翌晩となる4月16日の01:25頃、再び熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.3、最大震度7の地震が発生します。この地震が熊本地震の本震でした。


熊本地震本震の震度分布図(気象庁サイト https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/2016_04_14_kumamoto/index.html より引用)


1949年の震度7設定以降、同一の地域で震度7の地震が連続して発生したのは初めてのことでした。 この前震と本震の他にも、4月14日から16日にかけて、熊本県熊本地方を震源とする震度6強の地震が2回、6弱の地震が3回発生し、この後も余震が続きました。 また、本震では発生直後の01:27から45分間に渡って、有明・八代海で津波注意報が発令されています

 ■発生事象
(前震)
発生日時 :4月14日21:26頃
震源地  :熊本県熊本地方(北緯32.4度、東経130.9度)
震源の深さ:約11km
地震の規模:M6.5
(本震)
発生日時 :4月16日01:25頃
震源地  :熊本県熊本地方(北緯32.6度、東経130.5度z)
震源の深さ:約12km
地震の規模:M7.3

熊本地震・前震の被害

前震では、翌日15日の15:00までに、死者9人(益城町7、熊本市2)、負傷者1022人以上の被害者が挙げられています。 家屋については19棟が一部損壊とされていましたが、この時点で多数の家屋が損壊しており、被害状況の把握が翌日以降に行われる予定でした。 また、熊本市とその周辺、及び大分県の一部で断水が相次ぎ、熊本市や益城町などで停電も発生しました。

このような状況の下、いわば弱っている体を踏みつけるように本震が発生したのです。

熊本地震・本震の被害

これまでにも述べました通り、熊本地震は非常に大きな被害が発生したため、被害の把握にも時間を要しました。 総務省消防庁のデータも、昨年2019年4月12日の時点で更新されています。

それによると、死者273人、負傷者2809人(ただしこれは前震も含めた数)を数え、住家の被害も全壊8667棟、半壊34719棟、一部損壊163500棟に上っています。 ライフラインも、熊本県内だけで約19万軒が停電が発生、熊本市内全域で断水しています。 鉄道や高速道路も広範囲で見合わせや通行止めが行われ、前日は機材や乗員の手配で一部の便が欠航下にとどまった熊本空港も、ターミナルビルの天井が崩落し、全便欠航となりました。

本震を受けて、熊本市の熊本城では、重要文化財建造物13棟全てが倒壊などの被害を受けました。復元された建物の天守閣も瓦が落ち、また石垣も広い範囲で崩壊しました。

熊本市の南隣に位置する宇土市では、市役所庁舎の4階部分が潰れ、倒壊寸前となりました。中に人が立ち入る事ができず、中ににあった重要な書類は、後日磁石を付けたクレーンで書類棚を引き出す事態になりました。

南阿蘇村では、山の斜面が大規模に崩壊し、付近を走る豊肥本線や国道57号線路や道路も崩壊しました。また、国道325号では、山の崩壊に伴って阿蘇大橋が落橋し、車で付近を走行していた方が巻き込まれ亡くなるなど、痛ましい事故も発生しました。


JR豊肥本線の運転再開の見通しについて (熊本県庁サイトhttps://www.pref.kumamoto.jp/kiji_27371.html より引用)


熊本地震被災地の現在

4年が経った2020年の熊本は、どのような状況なのでしょうか。

熊本城では復旧工事が進み、昨年10月には天守閣大天守の外観が復旧したのを記念して、城址の公開が一部再開されました(新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月1日(日)から中止中)。

宇土市役所は、現在仮庁舎での事務が行われていますが、設計の修正などでスケジュールが遅れつつも、新庁舎の建設が進められています。

南阿蘇村では、豊肥本線や国道57号、325号の復旧が進められています。4月10日、国土交通省が、豊肥本線が今年8月頃に、国道57号が同じく10月頃に、国道325号の阿蘇大橋も来年3月頃に復旧する見通し、と発表しました。


以上、大きな被害が発生した熊本地震の概要と被害、復興の様子をお伝えしました。 来年、5年目の時点で、復興がさらに進むことを願ってやみません。


(参考文献)
「平成28年熊本地震による人的被害の特徴」牛山素行・横幕早季・杉村晃一 自然災害科学 35 -3 203~215(2016年)
「熊本県熊本地方を震源とする地震(第121報)」総務省消防庁(2019年)
「熊本城復旧基本計画」熊本市(2018年)
​​​​​​​「熊本地震による熊本城の被害と復旧」嘉村哲也 文化遺産の世界 32(2018年)

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