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企業側で実施できる通信障害対策とは

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この記事の目次[非表示]

  1. 1.業務継続に欠かせないインフラ
  2. 2.通信障害の発生件数
  3. 3.企業が実施できる通信障害対策
  4. 4.デュアルSIMを利用する方法
  5. 5.モバイルWi-Fiを利用する方法
  6. 6.フリーWi-Fiを利用する方法
  7. 7.衛星ブロードバンドを利用する方法
  8. 8.衛星電話/IP電話を利用する方法
  9. 9.最後に

業務継続に欠かせないインフラ

「令和3年版 情報通信白書」(総務省)には、日本企業の約7割がクラウドサービスを導入していると記載があります。

クラウドサービスの普及については複数の調査結果がありますが、概ね大企業の8割、中小企業の3~5割が何らかのクラウドサービスを導入していると言われています。

また、COVID-19の影響でテレワークが普及したこともあり、現在では上記の数字よりも高い割合の企業が活用していると予想されます。

実際、大規模な通信障害が発生した後、「業務システムが利用できなくなり、事業を中断せざるを得なくなった」というご相談がレスキューナウにも複数寄せられています。


通信障害の発生件数

2022年にレスキューナウが配信した国内の通信障害の件数は、平均で月約100件に上ります。

また、総務省が公表している統計では、2021年4月~9月に発生した通信障害は、移動体通信サービで12件(障害時間28,167分)、ネットワークサービスで1,401件(障害時間10,052分)と公表されています。

※移動体通信サービス=スマートフォン等の携帯端末向けに音声通話やデータ通信を行うサービス



企業が実施できる通信障害対策

企業側で実施できる主な対策としては、「通信の冗長化」が挙げられます。

通信自体は、ライフラインのひとつであり、企業側で出来る対策は限られてしまいます。

そのため、複数の通信手段を確保しておき、ひとつの通信会社で障害が発生した場合でも他の通信会社の回線を利用できる状態にしておくことが最善策と考えられています。


デュアルSIMを利用する方法

デュアルSIMとは、1台のスマートフォンに2枚のSIMカードを挿入し、2つの通信を使い分けられる機能です。

社用携帯をデュアルSIM対応端末にしておき、それぞれ別の通信会社のSIMカードを用意しておくことで、通信の冗長化を実現できます。

〈気を付けたいポイント〉

  • デュアルSIMに対応していない端末に注意!
  • 格安スマホなどで話題になるMVNO(仮想移動体通信事業者)に注意!

MVNOは他社の回線の一部を借り受けているため、借受先(3大キャリア)が通信障害を起こした場合、MVNOも同様に影響を受けることになります。

例)KDDI(au)→UQ mobile ソフトバンク→Y!mobile


モバイルWi-Fiを利用する方法

契約している携帯キャリアとは異なる通信会社のモバイルwifiルーターを所持することで、4G/5Gが利用できない場合はWi-Fiに切り替え、通信手段を確保することが可能です。

モバイルWi-Fiであれば、デュアルSIMと異なり、端末の種類を選ぶこともありません。

3大キャリアのうち最も繋がりやすい通信回線に自動で接続する仕組みのクラウドSIMを搭載したルーターもあります。例)「THE Wi-Fi」「N3アクセス」

〈気を付けたいポイント〉

  • SIMカード同様、WifiルーターもMVNOが提供しているものもあるため注意!
    例)KDDI→WiMAX


フリーWi-Fiを利用する方法

公共交通機関やカフェ、コンビニエンスストア、商業施設、自治体などが無料で提供しているwifiを利用する方法です。

また、大災害により通信障害が発生した場合、「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」という公衆wifiが開放されます。

〈気を付けたいポイント〉

  • フリーWi-Fiは、通信が暗号化されていない場合が多く、データ流出やマルウェア感染など、セキュリティ面のリスクがあります。

企業においてはセキュリティの問題があるため、他の手段が利用できない場合の最終手段として検討しておく程度に留めておく方が安全です。


衛星ブロードバンドを利用する方法

衛星ブロードバンドは、人工衛星を介してインターネットに接続するサービスです。長距離ケーブル敷設の必要がなく、地上施設も最小限で済むため、物理的損傷に強い回線になります。そのため、有事におけるバックアップ回線として評価されています。例)スターリンク(スペースX)、イリジウム(KDDI)

〈気を付けたいポイント〉

  • 衛星地上局を介する以上、災害の影響を受ける可能性はゼロではありません。

図)光回線、モバイルブロードバンド、衛星ブロードバンドの仕組み

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衛星電話/IP電話を利用する方法

インターネットに接続してクラウドサービスなどを利用することは出来ませんが、災害時のコミュニケーションツールとしては衛星電話やIP電話もオススメです。

衛星電話は、衛星との通信を利用して電話をかけることができる携帯電話であり、地球上のどこにいても電話をかけることが可能です。ただ、通信量が高額なため、衛星電話を貸与する人数は必要最小限に留めることをオススメします。

IP電話は、インターネット上のネットワークを利用して電話をかけることができる携帯電話であり、通常の電話回線よりも繋がりやすいと言われています。音声データをパケット(小さなデータ)に分割して送信するため、通信品質や通話料金の面で優れています。


最後に

通信障害対策は、予算や用途などに合わせて検討する必要があります。

また、いざというときに「重くて動かなかった」ということが無いように、通信速度も気を付ける必要があります。

利用するサービスにより異なりますが、一般的にウェブ会議や大きなファイルのやり取り等を行う場合、ダウンロード速度・アップロード速度ともに2Mbps程度が必要と言われています。

ご不明な点等がございましたら下記フォームよりお気軽にご相談ください。

  防災・BCP課題相談窓口 貴社の課題感をお伺いし、最適なサービス・事例などをご案内します。課題解決に繋がる情報をお探しのお客様は、お気軽にご相談ください。 株式会社レスキューナウ


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