
台風15号通過時に何が起きたか、「レスキューWeb MAP」で振り返る
こんにちは。レスキューナウです。
2025年9月3日から5日にかけて日本列島を通過した台風15号。暴風域を伴わない台風でしたが、静岡県に甚大な被害をもたらしました。なぜ、これほど大きな被害が発生したのでしょうか。
本記事では弊社の収集した情報から当時の状況を時系列で振り返ります。これからの台風シーズンにおける情報収集や防災体制見直しのヒントとしていただけますと幸いです。
9月5日昼過ぎ、静岡で何が起きていたのか?
特に大きな被害が集中したのが、静岡県牧之原市周辺です。9月5日昼過ぎ、台風15号の接近に伴って発生した竜巻と、記録的な大雨に見舞われました。被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
原因は、台風本体の東側に形成された非常に発達した積乱雲です。弊社の「レスキューWeb MAP」で当時の降雨状況を表示したのが、以下のアニメーションです。
アニメーションからは12時30分から13時30分まで牧之原市周辺(アニメーション中央、富士山静岡空港から南側)に猛烈な雨を示す赤や紫の領域がかかり、台風が東へ進むにつれて雨雲が抜けていく様子が明確に読み取れます。
データで追う、災害の予兆から被害発生まで
もう少し詳細な状況を見ていきましょう。
まず12時44分に牧之原市へ大雨・洪水警報が発表され、続く13時過ぎには周辺の観測所で時間雨量110ミリを超える記録的な豪雨が観測されました。この大雨警報は浸水害や土砂災害への警戒を促すもので、実際に富士山静岡空港の駐車場では約300台の車両が冠水する被害も発生しています。
さらに、この猛烈な雨雲は竜巻も発生させました。13時過ぎに起きたとみられる竜巻は甚大な被害をもたらし、牧之原市では68名が重軽傷を負い、住宅被害は全半壊・一部破損を合わせて1,100棟以上にのぼりました(9日6時現在・静岡県発表)。
この竜巻の発生時間前後の状況を「レスキューWeb MAP」で見ると、13時から13時半のわずか30分間で牧之原市の停電軒数が急増していたことがわかります。
2025年9月8日12:58現在の警報発表・停電の状況
2025年9月8日13:31現在の警報発表・停電の状況
時間を少し遡ると、静岡県中部には10時52分の時点で竜巻注意情報が発表されていました。このことから、最初の注意情報から実際に被害が発生するまでの対策時間は、わずか1〜2時間しかなかったことが分かります。これは、突発的な災害に対して情報をもとに即座に判断を下すことがいかに難しいかを物語っています。
これからの台風シーズンに「情報」で備える
今回は「レスキューWeb MAP」の画面と共に、台風15号通過時の静岡県牧之原市周辺の状況を紹介しました。この事例は、台風に「暴風域」が伴わないからといって決して油断はできず、接近すれば深刻な脅威となりうることを改めて示しています。
刻々と変化する災害情報の中から、自社にとって重要な情報を的確に入手するためには、信頼できる情報源から体系的に整理された情報を得ることが不可欠です。レスキューナウが提供する「レスキューWeb」や「レスキューWeb MAP」、「imatome」といったツールは、まさにその課題を解決します。
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