
【2026年9月まとめ】台風24号・25号と各地の記録的大雨。いざという時の判断基準は決まっていますか?
こんにちは。レスキューナウです。
2026年9月は、台風と前線による記録的な大雨が、場所を変えながら繰り返し発生した月となりました。
上旬には、台風24号と前線の影響で鹿児島県・伊豆諸島・東海地方の順に記録的な大雨となり、5日から8日にかけて「レベル5 土砂災害特別警報」や「レベル5 氾濫特別警報」が相次いで発表されました。下旬には台風25号が関東に接近し、千葉県・神奈川県を中心に土砂災害や浸水被害が相次いだほか、停電や鉄道の不通など、市民生活への影響が長引きました。
本記事では、弊社が収集した情報をもとに2026年9月の主な災害を振り返ります。企業の防災・BCP体制を見直す際の一助になれば幸いです。
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【2026年9月3〜8日】台風24号と前線で記録的大雨、鹿児島・東京・愛知で特別警報が相次ぐ
2026年9月1日に日本の南で発生した台風24号は、3〜4日に奄美地方に接近した後、5日には東シナ海で進路を南寄りに変えて沖縄本島付近を進み、7日09:00に南大東島近海で熱帯低気圧に変わりました。台風本体や周辺の湿った空気が、停滞する前線に流れ込んだことで、各地で記録的な大雨となりました。
まず4日から5日にかけては、九州南部付近に停滞していた前線の影響で、鹿児島県を中心に大雨となりました。屋久島町では記録的短時間大雨情報が発表されたほか、種子島・屋久島地方と奄美地方で線状降水帯が複数回発生しました。屋久島町尾之間では24時間降水量が490.5mm(5日05:30まで)に達し、観測史上1位を更新しました。5日05:10には屋久島町に「レベル5 土砂災害特別警報」が発表されました。
続く6日から7日にかけては、伊豆諸島付近に停滞する前線に向かって湿った空気が流れ込み、記録的な大雨となりました。東京都八丈町付近に記録的短時間大雨情報が発表されたほか、新島で24時間降水量485.0mmを記録するなどなど、各地で観測史上1位を更新しました。7日には新島村、大島町、利島村に相次いで「レベル5 土砂災害特別警報」も発表されました。
さらに8日には、台風24号から変わった熱帯低気圧の周辺の湿った空気が、本州の南岸付近に停滞した前線に流れ込み、愛知県と岐阜県で猛烈な雨となりました。記録的短時間大雨情報が多数発表されたほか、岐阜県美濃地方と愛知県西部では線状降水帯が発生しました。名古屋(名古屋市千種区)では16:53までの1時間に104.5mmを観測し、2000年の東海豪雨の際の97.0mmを上回って観測史上1位を更新しました。
愛知県・岐阜県を流れる庄内川では、8日18:20に「レベル5 氾濫特別警報」が発表されたほか、名古屋市内では道路や線路の冠水が相次ぎ、市営地下鉄やJR、私鉄も広い範囲で運転を見合わせました。この影響で、帰宅が困難になった多くの人が、駅周辺に開設された退避施設や公共施設などで一夜を明かすこととなりました。
8月27日からの大雨を含めた一連の大雨により、全国で2人が死亡し、50人以上が負傷、4000軒を超える家屋が被害を受けました(9月18日現在・総務省消防庁まとめより)。
▼ 東海豪雨から学ぶ企業防災についてはこちら
【2026年9月19〜22日】台風25号が関東に接近、土砂災害や浸水で影響が長期化
2026年9月16日にマリアナ諸島で発生した台風25号は、19日に小笠原諸島に接近した後、21日には大型で強い勢力で伊豆諸島や関東甲信地方に接近し、22日21:00に日本のはるか東で温帯低気圧に変わりました。
台風の接近前から大雨が長時間続き、19日から21日までの総降水量は伊豆諸島で800mm、千葉県や静岡県で500mmを超えました。また、千葉県の市原市牛久(392.5mm)や君津市坂畑(377.5mm)、神奈川県の三浦市(308.0mm)などでは、24時間降水量が観測史上1位を更新しています。
レスキューWeb MAPで見た2026年9月の台風25号における降雨の変化
断続的に強い雨雲が通過してから台風本体の強い雨雲が通過した
千葉県と神奈川県では、土砂災害や浸水被害が相次ぎました。21日夜には千葉県鴨川市の複数か所で土砂崩れが発生し、4人が亡くなったほか、神奈川県の横須賀市・三浦市などでも土砂崩れによる死者が確認されています。
22日には千葉県北部の印旛沼で堤防の一部が決壊し、周辺の成田市や印西市、栄町で農地や住宅が広い範囲で浸水しました。佐倉市では印旛沼に流れ込む高崎川が氾濫したほか、酒々井町では盛り土の崩落で水路がせき止められ、周辺の冠水の解消に約3週間を要しました。
一連の大雨災害での死者は、千葉県で10人、神奈川県で5人に上り、家屋の被害は千葉県だけで2297軒となりました(10月5日現在・総務省消防庁まとめより)。
また、交通やライフラインにも大きな影響がありました。21日には八丈島空港や羽田空港を発着する便などが欠航したほか、関東地方を中心に高速道路の通行止めや鉄道の運転見合わせが相次ぎました。東京電力パワーグリッド管内では22日00:19に最大約6万2700軒が停電し(東京電力パワーグリッド発表より)、千葉県や茨城県の一部地域では断水も発生しました。
ライフラインの被害については倒木などで立ち入りが難しい地域では復旧が難航し、千葉県では土砂崩れで被災した鉄道路線の不通も続くなど、生活や通勤への影響が長期化しています。
▼ 台風25号接近時の詳しい状況は、こちらの速報記事でまとめています
9月の災害が示す「各地で相次ぐ大雨」への備え
9月は、地域も被害の現れ方も異なる大雨が、ひと月のうちに次々と発生したと言えます。
・台風24号と前線(鹿児島・伊豆諸島): ・前線による東海地方の大雨: ・台風25号(関東): |
大雨への対応は、台風の接近前の準備だけでは終わりません。降り始めから通過後まで、どの拠点・どの社員がどのような影響を受けているかを継続して把握し、「誰が」「何を基準に」「どう動くか」をあらかじめ決めておくことが、初動と復旧の速さを左右します。特に、土砂災害特別警報や氾濫特別警報といった新しい防災気象情報を、自社の行動基準とどう結びつけるかは、平時に社内で決めておきたいポイントです。
また、名古屋での大雨のように、帰宅時間帯に大都市で鉄道が止まると、多くの帰宅困難者が発生します。こうした場合に備えて、帰宅や出社の判断基準、社内待機の方針や備蓄品も確認しておくと安心です。
レスキューナウでは、24時間365日体制の「危機管理情報センター(RIC24)」で災害・交通・ライフラインの情報を収集しています。気象警報や避難情報、鉄道運行情報などを1枚の地図に集約する「レスキューWeb MAP」や、拠点や社員の安否・被害状況を一元化する「imatome」など、いざという時にすぐ動けるための情報収集支援ツールとして企業の皆さまにご活用いただけます。
今年は熊本地震や千葉豪雨、台風25号など、大規模な災害が続いています。自社の情報収集体制と対応フローを見直すきっかけに、ぜひご活用ください。
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